【スタイリングアドバイザーが語る無印良品】太番手天竺編みのTシャツ

 ものづくりの背景を伝えながら、一人ひとりに合った服選びや着こなしを提案する、無印良品のスタイリングアドバイザー。
 お店でさまざまな相談を承ってきた彼らが伝える、無印良品のTシャツの魅力を、3週にわたってお届けします。

 第2回は、「服のことを伝え、その中身を知ってもらうことを通じて、着る方が服を信頼し、好きになり、いつしか愛用品としてくれるような愛着の持てる商品を、着る方とともに探したい」という男性アドバイザーが語る、太番手天竺編みのTシャツです。

 

 

太番手のTシャツは、やっぱり丈夫ですね。一枚で着られて、透けにくく、手入れがしやすい。

 

――厚手でしっかりとした着心地の太番手Tシャツ、魅力はどういったところですか?

 一枚で着られるということ。透けにくさ。そして、手入れのしやすさ。この3つです。
 やっぱり、丈夫だということが、大きいと思います。

――綿100%であるということも含め、頑丈で信頼できるタフなTシャツ、といった印象ですね。

 カットソーや肌に近いものは、首が伸びてしまったりだとか、重ねて着るときも、裾の部分がすぐによれてしまうということが多いんです。そんな中、この太番手Tシャツには、そういうことがない。服としての寿命も、長く使えます。
 僕自身ももう長く愛用していますが、たしかに丈夫ですね。

――しっかり編まれた綿ならではなのか、洗うと張りが出てきて、肌触りもさらっとしてきて……。

 生地を編む綿の糸そのものが太くて、かつ生地も、洗うたびに度目がぎゅっと詰まっていく印象があります。触れたときにも、やわらかというよりは、さらっとドライな肌触りですね。

――長く着られる丈夫さの背景、他にはどういった要素が?

 首まわりのつくりです。このリブにかかっているステッチ、見てください。

――きれいに、二重にかけられていますね。

 この首まわりのステッチが一重で仕立てられているTシャツが少なくない中で、無印良品の太番手Tシャツは、しっかり二重にかけてある。それで首元が伸びづらくなっています。
 首には他にも、襟足の内側に伸び留めのテープが施されているんですが、それに加えて、僕はこの二重のステッチが、太番手Tシャツの頑丈さにひと役買っていると思っています。

 

 

リブの二重ステッチを見て、「おっ」と思いました。頑丈さに、ひと役買っています。

 

――細かいところまで、見ているんですね。

 僕は元々、Tシャツがかなり好きなんです(笑)。本当に好きで、海外メーカーの製品も含め、実際にも手に入れたり、首の詰まりかただとかかたちだとか、ふだんから、とても良く見ていて。
 そんな中で、さまざまあるTシャツのひとつとして、“無印良品のTシャツ”を着ています。

――目利きが選び抜いた中に、“無印良品のTシャツ”が並んでいる、と。

 はい。だから、この二重のステッチを見たときも、「おっ」と思いました。首まわりにステッチがふたつある。良いTシャツには多いらしいですから(笑)。

――良く見ると、しっかりつくってあるな、と。

 あとは、首まわりのリブの太さも、ちょうど良いな、と思っていて……海外の製品ではリブが太くなりがちなものも多いのですが、その点、リブの太さが絶妙な点も、この太番手Tシャツの良いところだと感じます。

――首まわりの仕立てには、こだわりが強いんですね。

 男性は本当に、首まわりのつくりについては、気になるものなんですよ。
 それは一枚で着たときだけでなく、たとえば、冬場にTシャツをニットのインナーとして着たときに、首がよれて、内側から見せたい首元の“白”が、うまく出ないことがあったりだとかで。

――たしかに、顔まわりの印象は大切にしたいですね。

 女性に比べて男性は首の詰まった服が多いですから、その見えかたはとても大事なんです。
 首と言えば、話は変わりますが、首元のプリント表示。これもあらためて、良いなと思いました。肌に近いTシャツのようなものは特に、タグではなくプリント表示であってほしいものですから、こういった気遣いはうれしいです。

 

 

“古着になれるTシャツ”……長く着続け、古着として残っても、おかしくない仕立てなのかなと。

 

――洗濯タグもプリントになりましたよね。Tシャツ裏側の縫い代の始末も、よく見るときれいです。裾も、脇も……。

 脇の縫い代の始末も、ていねいに片倒しにしてあることで、丈夫なつくりに一役買っていますね。
 ただ、純粋にインナーとして着るTシャツだったら、脇に縫い目のない丸胴仕上げのほうが良いでしょうから、やっぱりトップス、アウターとして着ることを想定したTシャツだなと感じます。

――他に気に入っている、Tシャツのつくりは?

 首まわりの他では、ポケットも良いですね。ポケットがあるだけで、服として成立するというような……。

――というと?

 白いTシャツにはどうしても、インナーとしてのイメージがついてくるんです。そんな中で、冒頭で触れた「一枚で着られる」という魅力にもつながりますが、このポケットがあるだけで、アウターとして一枚で着ても、それらしく見えるよね、という。

――デザインの側面からも、一枚で着られるアウターになっている、と。 

 あとは、横幅が大きめで、ボックスのかたちにつくられていることも、単体での着やすさにつながっていますね。
 一枚でもさまになるし、トレンドのボクシーなシルエットだから、遊びや食事など、どこにでも着ていきやすい。その点、天竺編みやムラ糸編みのTシャツは標準的なシルエットなので、一枚で着るというよりは、他のアイテムと合わせて使うことが多いです。

――太番手のTシャツは長く使える、という話も出ました。長く着て、着心地を育てる楽しみもありそうです。

 そうですね、この太番手のTシャツは“古着になれるTシャツ”……古着として残っていくことになってもおかしくない仕立てなのかなと思います。
 名の知られた海外製のボートネックのバスクシャツが、古着になっても愛されているように、同じ太番手の素材でつくられたTシャツなので、育てるという観点でも、育て甲斐があって、長く使えるのかな、と。

 

 

生成りがかった、オフホワイトの色。これも、支持されている理由のひとつだと感じます。

 

――洗いを重ねた、太番手生地の触り心地。あらためて、とても良いものですよね。

 僕も好きです。この、思わず触りたくなる感じ……“The 綿”、といった印象ですよね。すごくオーセンティックな……。

――素材そのもの、といった風合いで。

 その点では、この太番手の、生成りがかったオフホワイトの色も好きですね。太番手のTシャツなのに、蛍光がかった強い白色をしているというのは、やっぱりなにかが違う。
 このオフホワイトの色合いが、太番手のTシャツが支持されているポイントだと思っています。

――綿そのものを感じさせる、やさしい白。まさに、天然の色、飾らない気分というような……。

 そういったカジュアルで自然に近い、休日の気分にも沿うような、ちょっとした白の違い。お店でTシャツを手に取る方々も、敏感に汲み取っているんじゃないかと感じます。

――たしかに太番手のTシャツには、飾らない、ラフに着る休日の服、という印象も浮かびます。

 休日やオフの日のイメージはありますね。職業にもよりますが、Tシャツに着替えることで、オン・オフのスイッチを切り替えるような……。

――そんな太番手のTシャツを提案するのは、どういうとき?

 カジュアルな印象を出したいという方には、太番手のTシャツを案内しています。逆にきれいめの着こなしで、光沢のあるやわらかいTシャツとなると、太番手ではなく、フライス編みや天竺編みのTシャツを選びますね。
 色も太番手Tシャツだと、白以外では、アースカラーでミリタリーっぽさもある、カーキやベージュが好まれています。

――合わせるボトムはやはり、チノやデニムで?

 そうですね。カーキの太番手Tシャツにデニムだとか、すごく決まりますし、すてきだなと思います。

 

 

白いTシャツを差し込むと、着こなしに奥行きが出てきます。白の“余白の色”が、良いなって。

 

――日頃は、どのようなお手入れを?

 白いTシャツは毎日のように着ているので、他の編地のものは首が伸びないように、ネットに入れて、手入れにも気を遣うことが多いんです。
 けれど、太番手に関しては本当に、ざくっと洗っていますね(笑)。

――丈夫さへの信頼が、垣間見えました(笑)。

 ちなみに今回、取材で着たTシャツは、1回洗濯をした程度なのですが、太番手だと、1~2回の洗濯では、それほど着心地に変化は出ないんです。
 僕は他にも、無印良品の太番手Tシャツを5枚持っていますが、洗いを重ねたものと比べると、いま着ているTシャツは、生地の質感や触り心地が違いますね。洗いを重ねたほうが、編地の目が詰まって、毛羽立って、ざくっとした印象の着心地に変わっています。

――Tシャツが“育った”状態ですね。

 着始めの最初はむしろ、やわらかいんです。それが洗剤で洗うたびに、表面の毛が立って、目が詰まってきて……縮んでいるわけではないんですが、この変化がおもしろいですね。

――色はやっぱり、白がいち推し?

 そうですね。僕は白づくめです。冬場もニットの下に着て、白を見せたいですから。
 白いTシャツは、“鮮度”を出せるんです。僕は店頭でディスプレイするコーディネートも考えるのですが、やっぱり無印良品の服には、白いTシャツが欠かせなくて……首元から覗かせたり、インナーに着て裾から白を見せたりして、Tシャツの白を差し込む。それだけで、着こなしに奥行きが出てきます。
 白の持つ“余白の色”は、やっぱりいいなって思いますね。

 

 

白いTシャツは、男性にとって日常着。長く使える太番手Tシャツは、愛着が生まれやすい一枚です。

 

――あらためて、Tシャツはくらしの中で、どういった存在?

 本当に、日常着だな、と……。男性にとって白いTシャツは、くらしに根づいた日常着なんじゃないかなと思います。まとめ買いもしますし、いわゆる“パックTシャツ”にしても、男性はすごく好きですよね。

――それで一度気に入ると、リピートして買い続けたり。

 そのとおりですよ。だから、支持されている定番は、仕様を変えないほうがいい(笑)。
 傾向として、男性はサイズ表の数値を、しっかりと確認する方が多いですね。着丈がこれだけで、身幅はこれだけ、というように。袖丈についてもそうです。

――そんな中、太番手のTシャツは、単に気に入るだけでなく、一枚を長く着続ける楽しみも感じられる“日常着”なのかもしれません。

 たしかにインナーとして着ているTシャツに対しては、長く着るという考えはなくて、僕も半年に一度、下着や靴下と一緒に入れ替えているんです。
 でも、太番手のTシャツは、2年ほど着続けられている。
 長く使えるから、着心地にも愛着が生まれやすいんでしょうね。……きっと、このこと自体が、太番手のTシャツの魅力なんだと思います。

 

 

※オーセンティック……authentic。「本物の」「正真正銘の」「信頼できる」といった意。

 

 

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